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3日後に滅ぶ世界で余命1日の宣告を受ける話【2023.6月頃に見た夢】

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「3日後に人類が滅ぶことが明らかになりました」

いつものニュースを読むのと何も変わらない口調で、テレビの中のアナウンサーが淡々と告げた。

どうやらドッキリではない。今日はエイプリルフールでもない。

冗談や、根拠のないことを電波に乗せるような局でもない。

どうもそれは、避けようのない事実らしい。

世間は騒然となった。

一方の私はと言えば、それどころではなかった。

肺に灰が溜まって呼吸ができなくなる病気で、余命宣告を受けていたからだ。

余命は、一日。

私の肺は、もう灰で埋まりかけていた。

そんな中、私は退院した。

どうせ人類はあと3日で滅ぶのだ。延命治療の意味はない。

だったらとっとと退院して、家族と最期のときを過ごした方がいい。

医師にも私にも、異論はなかった。

久しぶりの外を歩く。

少しだけ走ってみる。

すぐに息が上がり、肺がヒューヒューと悲鳴を上げる。

それでも私は嬉しかった。

そう、私は嬉しかった。

3日後に人類が滅ぶと聞いて、嬉しかった。

明日死ぬかもしれないのがあんなに怖かったのに。

今はもう、人類が滅ぶまでなんとか生きればいいだけだ。

余命はもう関係ない。私はみんなと一緒にいられる。

私はみんなと一緒に逝ける。

そのことに安堵した。

だから3日後までは、なにがなんでも生きないと。

私は3日を生き抜いた。肺は限界だった。

今夜、深夜3時に人類は滅ぶという。

私たち家族は、みんな一緒に布団に入った。

最後の話をした。

なんか滅ぶ感じしないね、と笑い合った。

寝たらもう目覚めないんだね。おやすみ。ありがとう。

そうして眠りについた。

明るい光を感じて目が覚めた。

時計を確認する。6時。朝の。

何事もなく朝が来た。人類は滅びなかった。

予報は、はずれた。

なんだ、滅びないんじゃん。なんだったんだろうね、と笑い合う家族の横で

死にたくない、と私は泣いた。

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この記事を書いた人

元ICU看護師。2児(5歳♀、2歳♂)の母です^^
現在は個人事業主として在宅ワーク中。

人生を楽しみ尽くすことを目標に、日々の楽しかったことや勉強したことをブログに綴っています。

ジャンルは住まい(一条工務店)、育児、学んだことの記録、読書記録など、色々。

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